神仏ごとに違う空の楽の音
どんな伝承か
高野寿直の報告によれば、年恵が祈念する時に出現するのは神と仏の両方であった。その際、上空に聞こえる音楽は神仏によって異なり、天照大神は簫、古峰ヶ原金剛山様は笛、大日如来は大きな音の鈴、弘法大師は風鈴で、この風鈴が一番頻繁に現れたという。年恵はまた、よく突然に姿を隠した。今まで神前にいたのが、いつの間にか見えなくなり、しばらくするとまたいつの間にか帰っているのである。食事をせず便通のないことは事実だが、ごく稀に梨や林檎などを少量食べることはあった。ただし信者の持参したものは、あれもいけないこれもいけないと言って、ほとんど手をつけることはなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
近代日本霊異実録(笠井鎮夫・霊異・神憑り実録・昭和)