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旧暦六月一日に氷を賜った氷の朔日

所在地京都府京都市
年代平安時代
登場—
出典村の奇譚 ― 里の遺風

どんな伝承か

十世紀前半にまとめられた『延喜式』には、いまの京都府・大阪府・滋賀県に置かれた九つの氷室が記録されている。いずれも朝廷に納める氷を蓄える施設で、主水司という役所が管理し、夏の盛りにはほぼ毎日のように氷が都へ運び込まれ、臣下にも分け与えられた。なかでも旧暦六月一日は氷を下賜する儀式の日とされ、氷の朔日と呼ばれた。後にはこの日を氷の節供ともいい、寒のうちに凍らせた氷餅を食べる風習が生まれたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

村の奇譚 ― 里の遺風(筒井功・民俗・地誌・2018年(平成30年))

『村の奇譚 ― 里の遺風』は、民俗研究者の筒井功が平成三十年に著した民俗探訪記である。修験の里の石室、石風呂と焼き石湯、山中の贋金づくり、箕作りの集団や天幕部落、岩窟に暮らした非定住民、猿と猟師、氷室と風穴、産屋、墓制、安倍晴明の墓、狐憑きと犬神など、各地の村に残る習俗と伝承を、聞き取りと文献の両面からたどる。全十三章で、昭和三十年前後の高知市での見聞から説き起こし、「おわりに」では別の出版社で刊行が見送られた経緯を記す。

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