時も所も選ばず眠り込む居眠り病
どんな伝承か
大阪の北区兎我野町に住む商社員島田哲也(三二)が奇病「睡眠発作症」にとりつかれたのは、中学二年の頃からだった。皆とグラウンドを駆けていた最中に突然ベンチへ駆け戻って横になり、鼾をかいて眠ってしまう。以後は登校中でも授業中でも時と場所をかまわず睡魔に襲われ、自転車に乗っていて眠り出し電柱にぶつかったこともあった。就職後は、仲間の冗談を聞いて大笑いした一瞬に全身の力が抜けて倒れ、意識はあるのに身動きもできない「脱力発作」まで起こすようになった。大阪大学付属病院の精神神経科で、明らかにナルコレプシーだと診断された。
原典より
その日から島田さんは、登校中でも授業中でも、時、場所をかまわず睡魔に襲われ出した。—— 現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の怪奇-日本列島のミステリー地帯(鈴江淳也・1970年(昭和45年))
『現代の怪奇――日本列島のミステリー地帯』は、鈴江淳也が前著『日本の奇談』に続けてまとめた、現代の超常現象と奇談のレポートである。桑名の「天狗の初さん」、新幹線の亡霊、京都のタクシーに乗る幽霊客、人魂、原因の知れない奇病、念写と三田光一の透視などを、著者の取材・面談と、大正の新聞から昭和四十年代の週刊誌までの記事で集めて収める。五つの部に分け、あとがきは昭和四十五年三月の日付で、巻末に機関誌などを入手できる団体・研究家の一覧を付す。