歩哨線に阻まれた命令書
どんな伝承か
叛乱軍の司令部が置かれた料理屋の付近には歩哨線が張られていた。そこへ陸軍省のカーキ色の自動車が赤坂見附をまっしぐらに下ってきて、歩哨線を突破しようとする。歩哨たちは駆け寄り、将官旗を立てたその車も通さない。乗っていたのは参謀本部の牧大佐で、著者が声をかけると、大佐はてれくさそうに笑い、命令の伝達ができないと漏らして、もと来た道へ引き返していった。あとで聞くと、大佐は最高幹部の命令書を携えて各所の口を回ったがどこでも通してもらえず、そのために形勢打開の機会を失ったと悔しがっていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
私の心霊術(長田幹彦・昭和中期(1940年代~1950年代推定))
幼少期の地獄極楽のぞきからくり(私の心霊術)/心霊術と降霊の実演/作家長田幹彦の心霊体験/交霊と幽霊との接触/明治〜昭和の心霊文化