召集せずの証書をもらって戦死した身内
どんな伝承か
北国分の高橋忠次郎が語る。身内は内地の愛知の方にいた。徴兵検査のときは丙種で、「あなたは兵役免除で召集せず」と、いちいち証書までくれた。ところがその後、その証書があるにもかかわらず引っ張り出された。軍隊というところはいかにやり方が汚いかということだ、と語り手は言う。証書はなくしてしまったが、持っていれば返してやりたいくらいだった。そしてすぐに、死んだという知らせが来たという。
原典より
14 縁切鋏〔行徳・南行徳〕15 お夏狐16 子狐と赤ん坊17 海老天の好きな狐18 狐の嫁入り20 火つけとタバコ屋稲荷21 タマヤの狐—— 市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第1集(市川民話の会・市川の伝承民話・1980年(昭和55年))
『市川の伝承民話 第1集』は、市川民話の会が昭和五十五年に編んだ民話の資料集である。市川市教育委員会の事業として昭和五十四年度に千葉県市川市の国分・北国分・行徳・南行徳で行った採訪調査のうち、テープ起こしを終えた語りを、方言も残して話者の息継ぎのままに記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部に分けて地区別に並べ、話末に話者・地区・記録者の名を添える。