小南宅に現れた背広の山川
どんな伝承か
すゑ子が祈禱を受けていた世田ヶ谷の小南宅では、死者を呼び戻す行が行われた。薬草らしきものを焚くと良い匂いが立ちこめ、生前のままの背広にステッキを持った山川が現れる。縁端の外れの段に長いこと腰かけ、煙草をふかしながら、一週間に一度はお前に逢っているのだと笑った。幼くして死んだ子の親雄にも逢っており、こないだは足を怪我していたと言う。そして、今度の病気は跡形もなく治るが、四、五年のうちに別の場所へ現れ、それが命取りになると告げた。山川はそれきり現れず、親雄はその後も二、三度姿を見せた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊界五十年(長田幹彦・昭和中期~後期(推定1960年代~1970年代))
霊媒実験と透視(霊界五十年)/放送局・邸宅の幽霊/自殺者の霊と幽霊屋敷/作家長田幹彦の心霊体験/明治〜昭和の心霊交遊