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凶宅の組格子に並んだ無数の顔

所在地京都府京都市下京区(五条堀川)
年代平安時代
登場三善清行
出典日本の幽霊たち ― 怨念の系譜

どんな伝承か

『今昔物語集』巻二十七の第三十一話「三善清行宰相、家渡語」は、五条堀川のほとりに建つ荒れ果てた凶宅を舞台にする。長く人の住まないその家を買い取った清行が夜半に眠っていると、組格子の天井で何かがごそごそと動いた。見上げると、格子の升目の一つ一つに人の顔があり、しかもそれぞれ違う顔をしていた。清行が騒がずにじっとしていると、顔はみな消え失せたという。同じ話には、身の丈三尺ほどの気高い女が現れ、扇を取りのけると鼻が真赤で、口の両脇から四、五寸ほどの銀の牙が食い違いに突き出していたという鬼女も登場する。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本の幽霊たち ― 怨念の系譜(阿部正路)

『日本の幽霊たち――怨念の系譜』は、阿部正路が書きおろした日本文学の幽霊論で、刊行は日貿出版社が手がけた。『竹取物語』『源氏物語』『平家物語』などの物語、『日本霊異記』から『遠野物語』『聴耳草紙』に至る説話、能と歌舞伎、さらに三遊亭円朝・泉鏡花・森鴎外・小泉八雲らの近代の作品に現れる幽霊をたどり、怨念の系譜として読み解く。第一章で幽霊の時・季節・姿・場・目的を論じ、終章で稲生屋敷の物怪や百鬼夜行など幽霊の周辺に及ぶ。

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