金光猛の千里眼
どんな伝承か
『心理時報』の千里眼可能者名簿は、前年四月から十二月三十一日までに発表された者に続けて、その後に発表された者を掲げる。その十二番目が金光猛(十二)で、住所は神戸市相生町四丁目、橘小学校の生徒とある。動機の欄には「催眠中千里眼可能暗示を受る」と記される。当時、催眠術の施術中に千里眼が可能であるとの暗示を与えられて能力を発現したとされる者は少なくなく、名簿にも同じ動機の者がいくつも並んでいる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
心霊哲学の現状(高橋五郎・1919年(大正8年))
『心霊哲学の現状』は、高橋五郎が大正八年に著した心霊研究の概説書である。英国のロッジが戦死した子レイモンドの霊と交わした冥界通信をはじめ、欧米の交霊術と霊媒の実例を訳して紹介し、日本の催眠術と千里眼の流行、御船千鶴子・長尾郁子の事件、霊光や念写までを論じる。篇と章に分け、心霊哲学とキリスト教、クリスチャン・サイエンス、淘宮術との関係や、太霊道など国内の霊術諸派も取り上げ、ところどころに評註を添える。