よそへ出さない大年の晦日そば
どんな伝承か
佐渡では、十二月三十一日の大年に夕食を早めに済ませ、その朝に打っておいた晦日そばを夜食として食べる。このそばはよその家へ出してはならないといわれている。著者は、八丈島でタマシイと呼ぶ餅を家族以外に食べさせないのと同じ考えだとしている。
原典より
佐渡では十二月三十一日の大年に夕食を早く済せ、早朝にうった晦日そばを夜食として食べるが、このそばはよそに出してはいけないという。—— 厄除け――日本人の霊魂観(佐々木勝・民俗学・厄除け信仰・1988年(昭和63年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
厄除け――日本人の霊魂観(佐々木勝・民俗学・厄除け信仰・1988年(昭和63年))
『厄除け――日本人の霊魂観』は、佐々木勝が昭和六十三年に名著出版から刊行した民俗信仰の論考集である。鬼・悪魔・疱瘡神・一つ目小僧など人に災いをもたらす神霊を「厄神」と総称し、その来訪を防ぐ呪術と祀り上げる祭祀を、著者の民俗調査と国学院大学民俗学研究会の採訪記録などの事例から説く。禁忌と呪術、百鬼夜行と目籠、鬼の宿と笹神様、年神とミタマの飯、厄年と年祝い、正月行事と司祭者など八章からなり、うち四章は書き下ろしである。