真山の麓に来る旧正月のナマハギ
どんな伝承か
秋田沿海部のナマハギは、昔の年越の節であった旧正月十四日の夜更けに行われる。村の青年の中から選ばれた者が蓑笠で姿を隠し、恐ろしい面をかぶって木太刀と庖丁を手に持ち、木箱のような物をからからと鳴らしながら家々に入って来て、主人と問答する。小児がこれを恐れることは鬼神に対するのと同じだが、成人の男子は自分もこれに扮したことのある者が多いため、単に厳粛な一つの儀式として見ている。秋田では通例、生剥の字を宛ててナマハゲと呼ぶ者が多く、八郎潟の西岸の村々や男鹿の真山の麓の里ばかりに限られた風習のように思っている人もある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。