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六角牛山の女神に乳を貰った力士

所在地岩手県遠野市青笹町青笹(六角牛山)
年代約七十年前(幕末頃)
登場力士の荒滝、山ノ女神、秀ノ山、江戸相撲の横綱
出典佐々木喜善全集 1
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どんな伝承か

青笹村に荒滝という力士があった。子供の時から小力が強く、村の祭場では常に相撲の大将で、どこへ行っても勝つ者がなかった。さらに大力になりたいと願い、遠野郷の御山六角牛山に願をかけ、冬の雪山を裸体素足で毎夜御山かけをした。雪は腰まで深かったが、精神を籠めていたので体には障らなかった。ある夜、山頂の御堂で拝んでいると、この山の主である若い女神が現れ、肩肌を脱いで白い乳房を出して飲ませてくれた。それからは毎夜のことであった。この女神は石上山・早池峰山の女神と姉妹で、一番の姉であった。荒滝は土俵で六角牛山の方を向いて四股を踏めば必ず勝ったが、江戸相撲の秀ノ山に背を撫でられて肋を折られ、病んで死んだ。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐々木喜善全集 1(佐々木喜善・佐々木喜善全集・大正・昭和(東北民俗))

『遠野物語』の語り手・佐々木喜善が大正昭和期に郷里岩手で採集した東北の昔話・伝説の集成。冒頭の『奥州のザシキワラシの話』では、旧家の座敷に出没し家の盛衰を司るザシキワラシの諸相を集める。『江刺郡昔話』『紫波郡昔話』に続き、『東奥異聞』では不思議な縁女の話・黄金の牛・磐司磐三郎・千曳石・赤子抱き・偽汽車など奇譚を収める。

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