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蕨の渋を消したという旅僧の地蔵尊

所在地千葉県佐倉市天辺(宝寿院)
年代承久三年(1221)、天正年間
登場千葉邦胤、旅の僧、佐倉城主(蕨を献上された)
出典佐倉市史 民俗編――伝説・怪異

どんな伝承か

昔、天辺に七十を過ぎた尼が住み、毎日地蔵を拝んでいた。承久三年の十月ごろ、時雨のあとの寒い日に旅の僧が訪れて一夜の宿を求めた。あばら家だからと断ったが、出家の身に苦しいことはないと言われて泊めた。翌朝、蕨餅を出すと僧はおいしそうに食べ、蕨の渋が多くて困ると尼がこぼすと、霊験のある地蔵尊を笈から出し、一心に仕えればこの山の蕨の渋は消えると告げて去った。その年から山の蕨は渋がなくなった。天正年間、佐倉城主の千葉邦胤がこの蕨を献上されて喜び、荒れ寺に宝寿院の名を与えたと伝わる。

原典より

以来、尼さんは、一心にこの地蔵さんを尊信したが、その年からこの山の蕨には渋がなくなったといいう。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)

『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。

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