歯痛止めの箸
どんな伝承か
大阪市電偕行社前停留場近くに祀られた歯神大明神は、明治初期にこの地の溝に住む狐が歯痛治療に効能があるとして信仰されるようになったという。毎月二十一日に杉製の箸を白紙に包んだ歯痛止めの箸を授与し、この箸で一週間の食事をすると歯痛が治ると伝えられた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
迷信の研究(富士川游(監修)・富士川游・医学史/迷信研究・1932年(昭和7年))
『迷信の研究』は、富士川游が東京の中山文化研究所で監修し、昭和七年二月の緒言を付して世に出した迷信の解説書である。迷信を思考の錯誤ととらえ、その発生の由来を説いたうえで、身体・精神・疾病・妊娠と出産・育児・禁厭・相法・卜占・天文と暦・犯罪などの欄ごとに迷信の事例を挙げ、科学的な説明を加える。同研究所の展覧会に使った説明のポスターをもとに簡潔にまとめ、巻末の奥書に参照した独逸と日本の文献を掲げる。