夢で狐が教えた富くじの番号
どんな伝承か
本郷富坂にあった松平京兆の中屋敷に、年を取った小人中間が住み込み、掃除などをまめに勤めていた。縁の下で子狐が生まれたのを憐れみ、食べ物を分けてやっていたところ、ある夜の夢に狐が現れ、養い育ててもらった礼だと言って、谷中感応寺の富くじの何十番を買うようにと告げた。夢など当てになるまいと札を求めずにいたが、後日その富場をのぞくと、告げられた番号が一の富になっていた。以後いっそう狐を可愛がったが、同じことは二度と起きなかった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
科学的教養(小泉丹・小泉丹・科学論・昭和(戦中))
生物学者・小泉丹『科学的教養』(戦中刊)。国民の科学性とは科学知識の普及ではなく科学的態度であるとし、科学的・非科学的の境界を吟味したうえで、怪異談を科学的に検討する。