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亡骸を柱に立てて鉄を湧かせた阿部連

所在地島根県安来市広瀬町西比田(金屋子神社)
年代伝承(口承)
登場阿部連御神、伝承上の人物
出典日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗

どんな伝承か

『金屋子縁起抄』には、たたら場の柱の名の起こりを説く話がある。金屋子命の子孫である阿部連御神は七十歳を過ぎたころ、わが子に蹈鞴吹きの秘法を授けはじめたが、二日教えたその日の夕方に亡くなってしまった。子が途方に暮れていると神のお告げがあり、父の亡骸を本柱のもとに押し立てておけば鉄が湧き出るようになると告げられた。このことから、今もその柱を押立と呼ぶのだという。死の穢れを忌まない金屋子神の性格にかかわる伝えとされる。

原典より

途方にくれているところに神託あって、わが死骸を掘鍵本柱に押し立て置けば鉄湧き出るようになろうとの告げがあり、これによって、いまにこの柱を押立てというのだとある。—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)

『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。

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