片目ゆえ出雲へ行かぬ山の神
どんな伝承か
高木の報告によると、磐城の平地方では、山の神様はかんかち(片目)だから、十月にも出雲へは行かれないという。柳田は、一つ目の怪はもともと山の神が片目だという信仰を誇張して言い伝えたものと考え、その証拠の一つに挙げている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪談義(柳田國男選集 五巻)(柳田國男・柳田國男・妖怪学・1956年(昭和31年))
『妖怪談義(柳田國男選集 五巻)』は、柳田國男が妖怪についての論考を集め、昭和三十一年に自序を付して編んだ論集である。妖怪と幽霊の別を説く総論「妖怪談義」に始まり、川童・小豆洗い・ザシキワラシ・山姥・山男・大太法師・一つ目小僧・天狗などを、各地の言い伝えと方言の呼び名から考える。巻末に全国の妖怪の名を短い説明つきで集めた「妖怪名彙」を置き、大藤時彦の解説を付している。