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下田の俗謡に残る処女の穢れ

所在地静岡県下田市
年代先年(20世紀前半)
登場折口信夫、折口信夫、地元の人々、論者(民俗学者)
出典霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点

どんな伝承か

折口信夫は、古代の巫女と神との関係が成女の儀礼として民間に根強く残っている例として、月のさわりを迎える前の娘に男が手を触れるのはたいへんな穢れとされていた、と述べている。折口が以前に伊豆の下田で聞いた俗謡にも、その意味がまだ歌いこまれていたという。折口はこれを、まだ男の手が触れていない純粋な処女の時期を示す、物忌みのしるしだろうと解した。著者は、成女戒の通過儀礼を古代の巫女の習俗から説く折口説の根拠の一つとして、この話を引いている。

原典より

通経前の処女に手を着けるのは、非常に穢れだとしてゐたもので、先年、私が伊豆の下田で聞いた俗謡にも、未だに、其の意味が謡うてあつた。—— 霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点(桜井徳太郎・桜井徳太郎・歴史民俗学・1977年(昭和52年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点(桜井徳太郎・桜井徳太郎・歴史民俗学・1977年(昭和52年))

『霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点』は、桜井徳太郎が一九七七年(昭和五十二年)に著し、筑摩書房から刊行した論文集である。昭和三十二年から五十年にかけて学会誌や雑誌、新聞に発表した論考を収め、民俗学と歴史研究の関係、郷土の民俗像の史的復元、古代のシャマニズムと憑霊、呪いの人形、怨霊から御霊への死霊観を論じる。後半で折口信夫の巫女観と柳田国男の祖先観を検討し、巻末にあとがきと初稿発表覚書を付す。

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