小留浦の三階層と婚姻の三類型
どんな伝承か
小留浦部落は階層構成から見て三つに分かれる。最高層は各同族イッケの首長と目されるオマエ階層で、村の草創者として開創の歴史も古く家格も高く、山林や畑を広く所有する地主でもある。壮大な家構えを誇り、イッケ内の結婚には強い承認権を行使して席も最上座を占めた。最下層は畑を小作したり山林の伐採・下刈り・搬出に雇われる日傭取り層で、小前衆とも呼ばれる。両者の中間に自小作層が位置し、この三階層が婚姻の三類型と対応している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
霊魂観の系譜――歴史民俗学の視点(桜井徳太郎・桜井徳太郎・歴史民俗学・昭和(民俗学))
民俗学者・桜井徳太郎『霊魂観の系譜―歴史民俗学の視点』。日本民俗学を歴史研究と結びつける歴史民俗学の方法を提唱し、古代から現代に至る日本人の霊魂観を追究する。I『民俗学と歴史研究』では日本民俗学の宿命・対象・方法と歴史研究との関係を論じ、II『歴史民俗学の構想』では柳田国男の重出立証法を批判・克服し、奥多摩小河内村の婚姻習俗(朝聟入り型・承認権)を作業例に郷土の民俗像の史的復元を試みる。