トップ > 福島県の伝承 > 猪苗代町

湯殿山の御札と稲の明暗

所在地福島県耶麻郡猪苗代町(磐椅神社)
年代大正末〜昭和初め
登場百姓の要太、助左、野矢新九郎、遠藤源吉、種子を譲った人、話者
出典猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説

どんな伝承か

大正の末か昭和の初めごろ、村に要太という馬鹿熱心な百姓と、信心深い助左という農夫がいた。村から湯殿山参詣に発つ代参のくじに当たった要太は、試験場がイモチ消毒に来る日と重なったため代参を助左に譲り、新しくできた猪苗代町の見祢の試験場に頼んで自分の田に薬を撒いてもらった。村人は笑ったが、御札を立てた家々の田が次々に病に倒れていくなかで、要太の田だけは見事に穂を揃えた。要太には隠しごとがあり、野矢新九郎から譲られた岩渕という種を秘かにふやして植えていた。この種は磐椅神社の岩渕が秋田から持って来たもので、のちに陸羽一三二号として広まったと伝える。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史)

『猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説』は、猪苗代町の町史民俗編のうち、第十一章「昔話と伝説」を収めたものである。町内の話者から聞いた方言まじりの昔話と、楊枝峠の力松、皿沼物語、木地小屋村の大蛇、大恩寺の化け灯篭、首なし地蔵、吾磐椅の鬼婆、磐梯明神など、町内の地名や寺社にまつわる伝説を載せる。昔話は動物昔話と本格昔話に分け、伝説の末尾に『新編会津風土記』『耶麻郡誌』などに載る伝説の題を挙げた伝説追補を付す。

種別から探す

御札代参

猪苗代町の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説』の伝承