乾板の無い箱を見抜いた長尾郁子
どんな伝承か
明治四十四年一月八日、山川健次郎は自らの名から取った「健」の字を長尾郁子に念写させる実験を行った。郁子は約一分間思念を凝らしたのち、箱に感光板が入っておらず、光る十字形が二つ見えるだけだと言って実験を拒んだ。開けてみると、藤教篤の手落ちで実際に乾板は入っておらず、鉛製の十字形物体だけが入っていた。郁子は乾板の不在と鉛十字の存在を透視で言い当てていたことになる。
原典より
そして大声で言った、――藤原君、感光板が入っていない。—— 新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜(田中千代松・田中千代松・心霊研究) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜(田中千代松・田中千代松・心霊研究)
『新霊交思想の研究――新スピリチュアリズム・心霊研究・超心理学の系譜』は、田中千代松が著した思想史の研究書である。死者の霊との交信を説く新スピリチュアリズムと、そこから生まれた心霊研究、さらに超心理学までの系譜を、社会思想史の観点から科学と宗教の闘争史としてたどる。全七章と結語から成り、欧米での勃興、クルックスらの実験研究、マルクス主義からの攻撃、SPRとASPR、井上円了と福来友吉、ラインの実験と超心理学の限界を順に論じる。