有日上人開山の禅定院の火伏札
どんな伝承か
火伏の祈祷にとりわけ力があったと伝えられる有日上人は、置賜のあちこちで火除けの信仰と結びついている。飯豊町の高峯には、この上人を開山と仰ぐ真言宗の禅定院という寺があって、毎年五月八日になると、火難を除くお札を檀家の家々に配っているという。上人の名が残る所では、どこへ行っても火伏の話がついて回るらしい。
原典より
ここでは五月八日に火伏のお札を各檀家に配っている。—— 置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』は、置賜地方の民間信仰を、奥村幸雄・武田正・湯川洋司・戸川安章が項目ごとに分担して書いた民俗誌である。人の一生や食物・病気の禁忌、天気占い・作占い・予兆とまじない、ワカ(巫女)、病を治す薬師・道祖神・不動・地蔵、死霊と魂招び・死水の習俗を、古老からの聞き書きや家伝の書付、近世の記録を交えて記す。「禁忌・卜占・予兆」「生活の中の神々」「仏・地蔵」「死霊」などの部に分け、項の末尾に執筆者名を記す。