百日咳に鶏の絵馬を借りる庭渡権現
どんな伝承か
百日咳にかかった子は息もつけないほど咳き込むため、親たちは近くの庭渡権現や見渡権現から鶏の絵馬を借りてきて、子どもの枕元に置いて祈願した。社が遠い土地では紙に鶏の絵を描き、それを流し場に逆さに貼って毎朝水をかけ、早く治るようにと祈ったという。百日咳が治れば、借りた絵馬にもう一枚を加えて返納するのが習いであった。白鷹町下山、長井市平山、飯豊町高峯などにこの神社があり、今も多くの絵馬が保存されていると伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活・民俗調査)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』所収の禁忌・卜占・予兆・生活の中の神々・死霊。山形県置賜地方に伝わる民間信仰を採録する。