大黒堂に籠る行人の作占い
どんな伝承か
羽黒山では、年間を通じて火を穢さぬように守る行人と呼ばれる修験者が、山上の大黒堂で七日間にわたる秘法を修した。そうして年間の天候や出水、早稲は何分、晩稲は何分という作柄、大豆や麦の出来、漁の具合までを占い、これを板に彫り、紙に摺って信者に配ったという。同じ湯殿山系でも岩根沢や本道寺、大井沢、七五三掛、大網などがそれぞれ伝承する方法で同じことを占い、板木を起こしていたが、いまでは本道寺だけになったと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活・民俗調査)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』所収の禁忌・卜占・予兆・生活の中の神々・死霊。山形県置賜地方に伝わる民間信仰を採録する。