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遭難者の冷たい手と二階の足音

所在地青森県むつ市脇野沢
年代約六十数年前
登場海で遭難死した男、話者の兄
出典脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承

どんな伝承か

六十数年前の出来事だという。海で遭難して亡くなった人の家に、人々が集まって例会を開いていた。すると二階から、ミシッ、ミシッと床を踏む音が聞こえてきた。話者の兄が小用に立ち、戸を開けようとしたそのとき、冷たい手がすっと足に触れた。兄は遭難した人と親しい間柄だった。海で死んだのだから手が冷たいのであり、二階の音は遭難した人が家へ戻って歩いていたのだと語られている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承(脇野沢村(編)・脇野沢村史)

『脇野沢村史 民俗編――伝説と世間話・キツネ伝承』は、下北半島の最西端にある脇野沢村の村史民俗編のうち、口承文芸を扱った第七章である。村で採集した一一七話の昔話の特色と語りの場・語り手、地名をめぐる伝説、人を化かすキツネや狐の嫁取り・仇討ちの世間話、夢の予兆をめぐる伝承、天候や豊漁・豊作の諺を収める。章を昔話、伝説と世間話、諺と言葉遊びの三節に分け、昔話には『日本昔話大成』の話型分類による対照表を付す。

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