母の墓で授かった打出の小槌
どんな伝承か
糠福は先妻の子、紅皿は後妻の娘で、糠福はいつも粗末に扱われていた。継母は栗拾いに底の抜けた籠を糠福に持たせ、いくら拾ってもたまらない。日が暮れて山にいると灯りが見え、たどって行くと年取った婆さんが膝枕をして寝かせ、打出の小槌をくれた。朝、目覚めるとそこは実の母の墓で、枕にしていたのは母の墓石であった。小槌を振れば栗も着物も出て、芝居見物にも行けた。糠福は評判となり、歌くらべにも勝って嫁に行く。真似て臼に乗せられた紅皿は、背戸の山から転がされて池に落ち、死んでしまったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
船引町史 民俗編――昔話と伝説(船引町(編)・船引町史・自治体史(民俗))
『船引町史 民俗編』第十一章所収の昔話と伝説。福島県船引町(現田村市)に伝わる口承を採録する。