箱根のお光様と日本観音教団の内幕
どんな伝承か
読売新聞の社説は、敗戦後の混乱期に全国を騒がせた璽光尊の騒ぎを悲惨で滑稽な社会の暴露と呼び、続いて同紙の二十六日付の探訪記事「箱根のお光様」が伝えた日本観音教団の内幕は、物珍しさで笑って済ませられない大きな問題を投げかけていると論じた。同じ社説は、病気治療を名目にした奇怪な「神様」が入神料や食費で一日に一千万円もの金を集め得るのは憲法の与えた自由の濫用だとし、弱い人々の信仰につけこむ偽善の仮面をはがせと訴えている。
原典より
廿六日付の本紙の探訪記事「箱根のお光様」に結した日本観音教団の内幕物語は好奇な笑いですまされない大きな問題を投げかけている。—— 日本の俗信 2――俗信と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1951年(昭和26年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 2――俗信と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1951年(昭和26年))
『日本の俗信 2――俗信と迷信』は、迷信調査協議会が文部省への第二回報告書として編んだ答申書で、まえがきに昭和二十六年十二月の日付がある。迷信の定義や時代性、俗信と生活慣習の区別を委員たちが論じ、食い合わせや守札、憑きもの、河童の名称の分布、迷信による殺人の精神鑑定例などを取り上げる。総論と座談会、各論、結婚・妊娠の迷信の解明、新聞の社説・投書を集めた附録の四章から成る。