四番も九番もない東京駅前の丸ビル
どんな伝承か
迷信は田舎だけのものではなく、形を変えて都会にも新しく生まれていると著者は述べる。その例に挙がるのが東京駅前の丸ビルで、四番や九番と付けられた部屋はどこにも無い。また鉄筋コンクリートの高層建築に取りかかるときは、青竹を立てて神主を招き、地の神の心を鎮めて祟りを避けるための地鎮祭が営まれる。文部省は全国から俗信の資料を集め、協議会を設けて分類と研究に取りかかっており、こうした都会の習わしもその視野に入っていると記されている。
原典より
四国で「合性が悪いから」といわれてその結婚に反対されたのを憤慨、愛人の祖母を刺殺して己れも自殺した青年がある。—— 日本の俗信 2――俗信と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1951年(昭和26年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 2――俗信と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1951年(昭和26年))
『日本の俗信 2――俗信と迷信』は、迷信調査協議会が文部省への第二回報告書として編んだ答申書で、まえがきに昭和二十六年十二月の日付がある。迷信の定義や時代性、俗信と生活慣習の区別を委員たちが論じ、食い合わせや守札、憑きもの、河童の名称の分布、迷信による殺人の精神鑑定例などを取り上げる。総論と座談会、各論、結婚・妊娠の迷信の解明、新聞の社説・投書を集めた附録の四章から成る。