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流され王が指さして焼けた瑞興寺

所在地岩手県花巻市坂本町(瑞興寺)
年代伝承(口承)
登場稗貫氏
出典日本伝説大系 第2巻

どんな伝承か

花巻市坂本町にある龍淵山瑞興寺は、応永四年に稗貫氏が開いた曹洞宗の寺で、もとは花巻城の本丸にあった。稗貫氏が本館に城を構えていた南北朝のころ、鳥谷ヶ崎の瑞興寺に「流され王」と呼ばれる方が立ち寄り、本堂の仏壇に上がって本尊と並んで座っていた。住職が、み仏と座を並べられるとはもったいない、早々にお下りなさるがよいと言うと、王は、自分は元の四海の主であって凡夫と居を同じくはできないと答えた。住職はさらに、位を下りて泥土を踏まれた身では並べますまいと重ねた。王は返す言葉もなく寺を出て光林寺へ向かい、君ヶ沢の辺りで後ろを顧みて南を指すと、瑞興寺はたちまち炎上して灰になったと伝える。

原典より

花巻市坂本町にある瑞興寺は、その山号を龍淵山といい、曹洞宗に属する寺である。—— 日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第2巻』は、岩手・宮城・秋田の三県に伝わる伝説を話の型ごとに集めた伝説資料集である。山の争いや沼の主の手紙、巨人の足跡、八郎太郎、ザシキワラシ、河童、掃部長者などの伝説を、口承の聞き書きと近世以降の地誌・縁起から採る。凡例のとおり各項は伝承地を示した例話を冒頭に据え、〔類話〕〔文献〕〔参考〕を続け、柳田・高木による話型名を添えた項もある。

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