だんぶり長者と米白川の由来
どんな伝承か
欽明天皇の御世、太山村のうちの平間田に孫市という孝行者がいた。酒を好む老父のため、数里の道をいとわず日々酒を買って進めていた。ある日、夫婦が畑仕事の昼寝をしていると、向かいの岩山からだんぶり(蜻蛉の俗語)が飛んできて孫市の口に幾度も通う。目を覚ました孫市が甘い酒を飲む夢を見たというので、女房が岩山へ行くと、香りのよい甘泉が湧き出ていた。これを老父に進めてからなすこと成就し、馬は千疋余に殖え、漆の林を持つ大福者となってだんぶり長者と呼ばれた。飯を磨いだ白水が流れたので米白川(今の米代川)と呼ぶ。娘は采女に召されて岩手姫と称し、敏達天皇の后になったと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。