池に身を投げた娘を祀る姫塚
どんな伝承か
三浦左近国清という人がいた。裕福で数村を領していたが、世継ぎのないことを憂え、馬場村の滝不動に美しい妻が得られるようにと祈願した。すると不動明王が夢に現れ、五台山の奥地にある池へ行き、水浴びをしている天女の羽衣を取れと教えた。国清はそのとおりに山に登り、池に遊ぶ天人の隙を見て羽衣を取って帰った。天人は家に来て返してくれと頼んだが返されず、ついに夫婦となって二男一女を生んだ。数年の後、子供も大きくなったから別れても立派に育つと言って、天女は羽衣を着て天に昇る。国清は深く悲しんだが、娘はそれにも増して泣き悲しみ、池に身を投げて死んだ。中太田村に姫塚と呼ぶ塚があり、この姫を祀ったものと伝えている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。