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山の井に身を投げた采女春姫

所在地福島県郡山市(山の井の清水)
年代伝承(口承)
登場春姫、小糠次郎、葛城王、奥州按察使
出典日本伝説大系 第3巻

どんな伝承か

むかし、安積の里の山の中というところに、小糠次郎という若者が美しい妻春姫と住んでいた。次郎は野良仕事のときも妻の絵姿を木の枝に掲げていた。ある日、強い風で絵姿は舞い上がり、奥州按察使として下向した葛城王の一行の前に落ちた。絵姿に目をとめた王は春姫を召し出し、姫は「安積山影さえ見ゆる山の井の浅き心をわが思わなくに」と詠んでもてなした。やがて王は姫を奈良の都へ連れ帰り、姫は采女として仕えたが、故里を慕う心は募るばかりであった。仲秋の名月の夜、猿沢の池に身を沈めたように見せかけて帰ったが、夫はすでになく、村人も冷たかったため、悲嘆のあまり山の井の清水に身を投げた。村人は采女塚を建てて供養したという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))

『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。

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