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糸をたどって蛇となった久保の小女郎

所在地三重県熊野市育生町大井(蛇の池)
年代伝承(口承)
登場久保の小女郎、蛇の正体を持つ娘
出典日本伝説大系 第9巻

どんな伝承か

熊野市育生町大井の、北山川の岸近くに蛇の池と呼ばれる池がある。水脈は有馬の池に、あるいは下北山村池峰の明神池に通じているともいわれる。昔、対岸の大沼に久保の小女郎という大層美しい娘がおり、髪が長く、櫛で梳くとその一筋一筋が蛇のようにうごめいたという。娘が深夜どこかへ出かける様子なので、両親は糸を付けた針をひそかに着物へ縫いつけて寝かせた。抜け出した娘の跡を糸をたぐって行くと、糸は大井の池まで続き、水中へ没していた。母親がもう一度顔を見せてくれと叫ぶと、水中から現れた娘の頭には角が生え、すでに蛇の相をあらわしていたという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。

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