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目の玉を与えた竜王淵の母

所在地岡山県真庭市鉄山(竜王淵)
年代伝承(口承)
登場竜神(女)・木樵
出典日本伝説大系 第10巻

どんな伝承か

村の西に竜神山があり、大蛇が住むと伝えられていた。麓の若い木樵りが夜ごと縁側で笛を吹いていると、その音に誘われて美しい娘が訪ねて来て住みつき、夫婦となって女の子が生まれた。やがて妻は、自分は竜神山の竜神で、山に千年、川に千年住む定めゆえ川へ帰らねばならぬと明かし、書き置きを残して去った。子が母を慕って泣くので竜王淵へ連れて行くと、淵の底から母が顔を出し美しい玉を与えた。玉は地頭に取り上げられ、二度目の玉も奪われた。三度目に訪ねると母は盲になっており、玉は自分の目だったと告げ、三日間高い山に隠れよと言い残した。やがて大水が地頭の家を押し流して地頭は死に、淵の底には目のない竜の死骸が見えた。竜王淵には今でも二つの目のあいた石があるという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第10巻』は、全国の伝説を型ごとに分けて集めた叢書の一巻である。岡山・広島・山口の三県を伝承地とし、蘇民将来、吉備津彦と温羅、厚狭の寝太郎、化け猫、河童駒引き、夜泣き石、姥棄て山などの伝説を、聞き書きや市町村誌、民話集から採って収める。「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」の部に分けて番号順に並べ、各話には伝承地と本文のあとに〔類話〕と近世の地誌などを引く〔文献〕を添える。

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