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経蔵の大鼠と戦った二匹の猫

所在地岡山県高梁市備中町西山
年代伝承(口承)
登場徳恩寺の三毛猫・鼠
出典日本伝説大系 第10巻

どんな伝承か

備後比婆郡のスゲにある徳恩寺では、毎年、盆踊りが奉納された。ある年、立派な若い坊さんが出て踊り、休憩の間に戸の中へ入ったきり出てこないので開けてみると、踊っていた笠だけが残り、猫が鳴いて出てきた。後日、商い人が寺で聞いた「なんにもいらん」という声は炉端の猫のものだった。和尚は長年飼った猫が経の力で神通力を得たと悟り、暇を出した。猫は去るにあたり、経蔵に神通力を持った大鼠がいて寺をつぶすと告げ、猫山の友猫を呼んでくれと頼む。二匹を経蔵に入れて三日三晩、地鳴りがやんで戸を開けると、徳恩寺の猫が大鼠をかみ伏せており、猫山から来た猫は力尽きて鼠にやられていた。その猫のために猫山に塚を作り、徳恩寺の猫は姿を消したという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第10巻』は、全国の伝説を型ごとに分けて集めた叢書の一巻である。岡山・広島・山口の三県を伝承地とし、蘇民将来、吉備津彦と温羅、厚狭の寝太郎、化け猫、河童駒引き、夜泣き石、姥棄て山などの伝説を、聞き書きや市町村誌、民話集から採って収める。「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」の部に分けて番号順に並べ、各話には伝承地と本文のあとに〔類話〕と近世の地誌などを引く〔文献〕を添える。

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