二重寺に埋めた七つの瓶と唄
どんな伝承か
作陽誌の伝えるところによる。二重寺は真言宗で役行者の開基、伝教の法流を学ぶ寺であり、本尊は如意輪観音という。昔、北山に暁の光明が年に三度ずつ差した。霊山寺の法印が霊夢を得て宝徳寺の観音を二重寺へ移すべしと告げられ、そのとおりにすると暁の光明が現れ異香が袖に薫ったので、感涙をおさえかねてこの寺に安置したと伝える。また、この山を城郭として籠る者があり、源義家がこれを攻めたともいう。俗に二重寺には朱瓶・金瓶・銀瓶・銭瓶を合わせて七つ埋めてあると言い伝え、朝日さす夕日さす雀の三踊り縄三把を考え掘り来世の重宝にせよ、という唄が残る。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第10巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全85話(岡山・広島・山口=中国地方)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。