鴟が巣城に埋めた大野一族の軍用金
どんな伝承か
大野家と宍道家は不和になり、ついに戦となった。鴟が巣城の留守を預かっていた大野信濃守と秋田和泉守は大軍に攻め寄せられ、奮戦もむなしく落城を覚悟する。二人は代々の重宝と軍用金を、木炭五千貫を添えて、朝日も夕日も常に照るという地に埋めた。そのうえで大野一族として潔く腹を切ったという。埋めた軍用金は今もどこかに眠ったままだと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。