自分の袴で人柱に立った棟梁源助
どんな伝承か
松江大橋はむかし、からから橋と呼ばれる竹橋だった。堀尾吉晴はこれを木の橋に架け替えることにしたが、川の流れが急で工事がはかどらず、人柱を立てることになる。工事を引き受けた大工の棟梁源助が、袴の地に横継ぎのある者を人柱にしようと言い出したところ、横継ぎがあったのは源助自身の袴で、源助が人柱に立った。今も毎年八月、大橋の袂で追善供養が営まれている。また松江大橋が石橋になったときの責任技師深田氏も犠牲になり、因縁が深いとして源助の碑とともに深田氏の碑も建てられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第11巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第11巻』は、山陰の鳥取・島根両県の伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。矮姫による穀物の伝来、大山の山くらべ、伯耆の白兎、雲州皿屋敷、七尋女房、牛鬼、隠岐の後鳥羽上皇などを、伝承地を明記した口承の例話で示し、類話と近世以降の文献を添える。「文化叙事伝説」「自然説明伝説」の部に分けて話ごとに番号を付し、凡例のとおり例話・類話・文献・参考の順に並べ、多くの話に高木・柳田による伝説名を添える。