日蓮が袈裟を掛けた堀の内の大松
どんな伝承か
甲府市上曽根町の堀の内に堀内家があり、その屋敷の庭に大きな松が立っている。枝の張りようは、鶴が翼をいっぱいに広げて舞い立つ姿のようだと語られてきた。今からおよそ六百九十年前、弘安五年のこと、日蓮が池上へ向かう旅の途中でこの地を通りかかり、堀内家に一夜の宿を借りた。そのとき身につけていた袈裟をこの松に掛けたと伝えられ、以来この木は袈裟掛けの松と呼ばれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第5巻』は、叢書「日本伝説大系」の一巻をなす伝説資料集である。埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨の伝説を扱い、二つの太陽、蹴裂明神、ダイダラボッチ、平将門、源頼朝、豪徳寺の招き猫、黒塚、山の背競べ、親捨てなどの話ごとに、口承を重んじて選んだ例話を掲げる。各項は例話に〔類話〕〔文献〕〔参考〕を添え、類話は伝承地ごとに梗概で示し、文献は近世以後の史料を原文で抄出し、柳田・高木の分類による話型名を併記する。