美人に心を迷わせた大乗明恵
どんな伝承か
昔は法華経の経典を一万部読まなければ一人前の僧になれないとされていた。あるとき大乗明恵という若い僧が九千部山に登り、一万部をめざして経を読んでいた。九千部まで読み上げたところで絶世の美人が現れ、それまで一心不乱だった明恵は心を迷わせて読経をやめてしまい、一万部経の願は成就しなかった。それがこの山の名の由来だという。僧が九千部を読んで白骨となって死んでいたからだという話もある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。