トップ > 愛知県の伝承 > 犬山市

水を盗んだ勘五郎母子の人魂

所在地愛知県犬山市大字橋爪(徳授寺)
年代宝永年間
登場勘五郎、大陽和尚、徳授寺の和尚・勘五郎母子の霊を慰めた
出典愛知県伝説集

どんな伝承か

犬山市橋爪の青木川のほとりに、勘五郎という十八歳の百姓が老いた母と二人で暮らしていた。正直な働き者だったが、ある夏の日照りで田の水が涸れ、隣の田にはまだ水が残っていた。一晩悩んだ末、明け方にそっと畦を切って隣の水を自分の田へ引き込んでしまう。夜が明けると村は大騒ぎになり、村人たちは勘五郎を取り囲んで殺してしまった。帰らぬ息子を待つ母は行方も教えてもらえず、食を断って息子の名を呼びながら狂い死にした。それから毎年夏の夜、橋爪の田の上を二つの人魂がさまよい、四百年も青木川が氾濫して村人を苦しめたという。宝永年間、村人が徳授寺の大陽和尚に頼んで母子の霊を慰めると、ようやく川は静まったと伝えられる。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))

『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。

種別から探す

人魂旱魃氾濫

犬山市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『愛知県伝説集』の伝承