郡山駅前に残る水神の祠
どんな伝承か
市内の一等地、郡山駅前の百貨店と駅の小荷物扱所の間に水神の祠がある。むかしはここにこんこんと清水が湧いており、すぐそばには柳の木があった。いつの頃か駅の拡張工事などで水脈が断たれたのか、水が出なくなってしまった。そのため水神の祟りを恐れて祠がつくられたといわれている。この水神さまは戦前戦後を通じて付近の子供たちの遊び場として楽しまれ、とくに祭りの日には曲芸師や神楽がかかり、露店も出て賑わったという。今は在りし日の清水に喉をうるおした人々の姿を、祠に偲ぶばかりである。
原典より
市内の一等地、郡山駅前西武百貨店と駅の小荷物扱所の間に水神の祠がある。—— 郡山の伝説(ふるさとの文化財調査事業・昭和六十一年(1986)刊/監修 大島建彦) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
郡山の伝説(ふるさとの文化財調査事業・昭和六十一年(1986)刊/監修 大島建彦)
福島県郡山市(旧安積郡・田村郡域、湖南・熱海・三穂田・逢瀬・西田・中田ほか各町)に伝わる伝説を、木/石・岩/水/塚/坂・峠・山/祠堂/家・村/祭礼・行事の八部門に分類して集成する。坂上田村麻呂や阿古陀媛・采女伝説・萩姫、源義家ら前九年の役の人物伝承、淵や池の主・龍神・河童、弘法大師の清水、稲荷・観音・地蔵の霊験、長者伝説や埋蔵金、隠れキリシタンなど、郡山の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を伝承地つきで網羅する。