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枕辺に立った鶏の霊

所在地山形県東置賜郡高畠町大字中島樋場(鶏権現)
年代寛永の昔(江戸初期)
登場女中、みそ鳥、鶏、井上宮之助、井上宮之助家、鶏権現を祀る家の当主
出典高畠町伝説集

どんな伝承か

中島部落樋場の井上宮之助の家に祀る鶏権現には次の言い伝えがある。井上家は寛永の昔から四ヶ村堰の堰守をしており、当時、堰場には一軒しか家がなかった。同家には和田村から通う女中が一人いた。ある日、女中が帰宅すると母が急な腹痛で苦しんでおり、上郷村浅川の大学院で占ってもらうと、みそ鳥を煮て食べれば治ると言われたという。女中が頼むと井上氏は気の毒に思い、小屋で眠っていた鶏を捕えて与えた。母は食べて十日ほどで癒えたが、まもなく井上氏が病んで治らない。ある晩、枕辺に鶏が立ち、無我の眠りの中を殺されては浮かばれぬと訴えた。鶏権現を建てて霊を祀ると病は癒えたという。

原典より

中島部落樋場の井上宮之助氏の祀っている鶏権現には次のような云い伝えがあります。—— 高畠町伝説集(山形県立高畠高等学校文芸班(編)・1957年(昭和32年)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

高畠町伝説集(山形県立高畠高等学校文芸班(編)・1957年(昭和32年))

『高畠町伝説集』は、山形県立高畠高等学校文芸班が熊木成夫教諭の指導で編み、昭和三十二年に高畠町伝説集刊行会から発行した伝説集である。高畠町とその周辺に伝わる社寺の縁起、人物、怪異、動物、地名の由来などを、古老からの聞き書きと古記録から採り、内容の多くは郷土研究家安部名平次の蒐集による。神仏・人物・怪異・動物・什物・地物・地名・地誌の八篇に分け、町長の序と校長・安部名平次・武田好吉の文、編者の後記を付す。

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