若狭塚と大井の七人衆の七姓
どんな伝承か
千葉県東葛飾郡沼南町大井には、石原武夫氏の屋敷近くのバス道路沿いに、将門の家臣坂巻若狭守を葬ったという若狭塚がある。この大井には「大井の七人衆」という将門の七人影武者の伝えが坂巻氏によって記憶されており、七人衆とは坂巻・石原・石戸・吉野・富瀬・久寺家・座間の七姓で、石原家が名主の起こりだろうという。舟戸の石戸家は、成田山が将門を調伏した寺なので成田詣をしなかったと伝える。坂巻家四十戸のうちには、大井の妙見祠の妙見講を今も続けている家があり、この妙見祠の傍らには車ノ前の清水がある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・1966年(昭和41年))
『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』は、梶原正昭と矢代和夫が一九六六年に著した平将門の伝説の研究書である。茨城県岩井町をはじめ各地の伝説地の踏査と、縁起・古記録・地誌をもとに、将門の怨霊と調伏、七人の影武者、子の良門や娘の如蔵尼、寵妃桔梗ら落人の行方、後裔を名告る家々、伝説の伝播と文芸化をたどる。序章と三篇からなり、巻末に青森県から鳥取県までの伝説分布と、寺社縁起など関係文献の抄録を附録として付す。