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刈野で焼かれた大蛇の怨念

所在地大分県日田市大山町西大山尾比良
出典大分県の民話 第1集

どんな伝承か

昔、豊後国日田郡大山庄の万々金村、尾比良の里では、初夏に山の柴や笹を刈って焼き、種をまく刈野が行われた。前日には獣や蛇が焼け死なないよう、明日刈野をすると大声で知らせる習わしだった。ある男が予告を済ませた晩、見知らぬ老婆が二人の子を連れて訪ね、明日だけは火をかけないでほしいと頼んだ。男は承知したが翌朝には忘れて山を焼き、夕方、灰の下で一丈五尺余りの大蛇と二匹の小蛇が焦げ死んでいるのを見つけた。一週間ほど後、男が家族とくつろいでいると、雨も風もないのに裏の崖が崩れ、大岩が男の家だけを押しつぶして一家は全滅した。大岩は大川の淵を埋めて瀬となり、その水音は今も一家のうめき声のように聞こえるという。

原典より

夕刻、火の鎮まつた後の山を男が点検してまわりましたところ、焼けた灰の下に、一丈五尺あまりもある太蛇が黒焦げになつていました。—— 大分県の民話 第1集(土屋北彦・大分県の民話シリーズ) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

大分県の民話 第1集(土屋北彦・大分県の民話シリーズ)

『大分県の民話 第1集』は、大分県に伝わる伝説と昔話四十四話を収めた民話集である。杵築・国東・玖珠・久住・日田・大分などの土地にまつわる城主の姫の悲話、地蔵や御名号の霊験、大蛇やカッパのたたり、馬鬼退治、大友・島津の合戦の話に、亀の報恩、瓜姫、山うば、猿と蟹などの昔話を交え、方言の語りのままの話も含む。最後に、八百屋お七の恋人吉三郎が杵築の旅籠の主の勧めで八坂村白水に正寛寺を建てた由来を置く。

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