八百比丘尼の船繋松と貝塚
どんな伝承か
川口市東貝塚には、八百比丘尼の船繋松と呼ばれる幹回り一丈あまりの松があった。昔はこのあたりまで海だったといい、土地の貝塚は、八百歳まで生きたこの比丘尼が長い年月のあいだに食べては捨てた貝殻が、積もり積もってできたものだという。比丘尼はのちに越後の方へ去り、そこで亡くなったと伝えられている。
原典より
この貝塚は八百歳まで長命していたこの比丘尼が、長い間にたべて捨てた貝殻が、積りに積ってできたものだという。—— 埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
埼玉県伝説集成——分類と解説 中(韮塚一三郎・埼玉県伝説集成)
『埼玉県伝説集成——分類と解説 中』は、韮塚一三郎が編んだ埼玉県の伝説集の中巻で、上中下三巻のうち歴史伝説を収める。地名・屋敷・家系・聖地・城や堤や橋・神仏・神体と宝物・偉業・事件と紛争の九章に分け、県内各地の伝説を『新篇武蔵風土記稿』などの文献と土地の人からの聞き取りによって集めている。一話ごとに所在地と出典または資料提供者を記し、同じ類型の話をまとめた後に柳田国男らの説を引く〈解説〉を置く。