岩木山の神となった安寿と丹後の船
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どんな伝承か
十三の渡し場からは、雪の岩木山が真正面に見える。寂しい十三湊の民家は、ことごとく白く大きなこの御山の根に抱えられ、名に高い屏風山保安林の常磐木の緑が、わずかに遠い雪と近い砂山との境を画している。著者は、母から昔聞いた山椒大夫の物語、安寿恋しや厨子王丸の歌言葉が、図らずも幼い頃の悲しみを呼び返すのを覚えた。姉の安寿はのちにこの山の神となったので、丹後一国の船は永く津軽の浦に入ることを許されなかったという。越後佐渡から京・西国にかけて広い舞台をもつこの人買い船の物語は、要するに十三の湊の風待ちの徒然に、遊女などの歌の曲から聞き覚えたものに相違ないという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。
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弘前市の伝承
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