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小豆沢の大日と蜻蛉長者の跡

所在地秋田県鹿角市八幡平小豆沢
年代不明(伝承)
登場蜻蛉長者
出典定本柳田国男集 第2巻

どんな伝承か

鹿角郡の花輪で汽車と別れ、やがて旅客から見捨てられようとする折壁の山道を、記念のために越えてみたことがある。最初の日は小豆沢の大日さまに詣で、昔の蜻蛉長者の栄華の跡を訪ねてから、湯瀬の川岸の湯宿に行って寝た。湯瀬は近ごろ兼常清佐の民謡採集によって多くの新しい人に注意されるようになった土地であるが、実はそれよりも百四十年ほど前に、誰にも気づかれずにそっと来て泊まって行った一人の旅客があって、既にこの地を忘れ難いものにしていた。秋田では後に菅江真澄の名で知られ、東北旅行家の第一位に推されるべき人である。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)

『定本柳田国男集 第2巻』は、柳田国男の紀行と旅の随筆を収めた著作集の一巻である。昭和三年一月の自序に続く「雪国の春」や菅江真澄の日記を読み解く文をはじめ、東北の村々の正月、火と炭、浜の暮らしの見聞、「秋風帖」「東国古道記」、昭和十五年十一月の自序を持つ「豆の葉と太陽」などの紀行を並べる。峠や古道、佐渡・五箇山・熊野などの土地を、住む人の暮らしと信仰から見ようとする文が多い。

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