鳥海北麓で十月に遭った風雪
どんな伝承か
天明四年、真澄は越後を通って九月には羽前の鼠ヶ関に着いていた。この地では腰を落ち着けて休む家もなく、羽黒の三山に登って酒田に出で、吹浦と象潟を見物して矢島に入った。そして鳥海の北麓では、十月もまだ月の始めだというのに、早くもひどい風雪に遭っている。それから山を越えて雄勝郡の西馬音内に遊び、次の月には柳田村の草薙氏の家で引き留められ、冬を過ごすことになった。道を行く男女が目すだれというものを掛けて、雪に眼を傷めることを防ぐと、その日記には書いてある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。