ヲカの餅と痩馬の祝言
どんな伝承か
雪の正月の第一回の記録は雄勝郡の柳田から始まる。その日記の名を小野の古里といった。粟穂稲穂は信州などとは違い、このあたりでは餅でその形を作る。ヲカの餅というのが奥羽各地の習いであったが、餅を瓢箪の形に中凹みに平めて、家内の男子の数だけこしらえて神に供えた。蔵棚の上ではオケラという植物の根を焚き、その煙を衣類などにたきこめて、悪い病を除けるという仕来りがあった。七日の粥の日には村の内の子供たちが祝言を述べて物を貰いに来る風があり、痩馬と名づけて松の葉に穴あき銭を貫き、この馬痩せて候と言って与えたとある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。