歌を極めて小野の里に帰った小町
どんな伝承か
小野小町は大同二年の生まれで、父は小野郡司の吉実卿、母は兵左衛門の妹お町という貞実な美女であった。吉実卿は都へ呼び返される際、兵左衛門に幼女を託し、歌道を学ばせて覚えたなら都の自邸へ連れて来るよう頼む。小町は四、五歳の頃から歌を習い、一を教えれば十を知り、十三歳で並ぶ者のない歌人となった。兵左衛門は小町を伴って京の屋敷に着いたが、奥方は小町の美貌を妬んだ。小町は歌道修行を願い出て諸方の歌会を巡り、七ヶ所に会を開いて七小町と呼ばれた。年老いてのち秋田の小野の里に帰り、生まれた屋敷に居を構えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。